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クロエエデンショルダー中古編集

   1  ひさしぶりにみんなで渋谷に出た。人の波にもまれるようにして歩かなきゃならない。 「こっち、こっち」  センター街に行きそうになるおれと守《まもる》を、朝比奈《あさひな》が呼びとめる。 「だってよう、ハンズ行くなら、こっち通っていったっていいじゃん」 「きょうは109《いちまるきゅう》だっていったじゃない」  朝比奈は守の頭をこづいた。 「あー、そうだった。そうだった。行こうぜ、綾人《あやと》」  ようするに朝比奈のお買い物のおつきあいだ。なんでおれまでついていかなきゃならないんだろ。ファッションなんて、それほど興味がない。おふくろが買ってくれるものを、だまって着ているだけだ。  109でも、人の波にもまれるようにして店から店へ。朝比奈はあーでもない、こーでもないと色々探している。 「おー、これいいじゃん」  守が大胆な水着を見つけて、奇声をあげた。 「これにしろよ」 「水着買いにきたんじゃないの」 「いーじゃん、夏なんだからさあ、新しい水着買ったって。……綾人、おまえも見たいよなあ。浩子が新しい水着買ったら、みんなでとしまえんでも行こうぜ」
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